協働誘発型組織と自主自考人材が持続可能な成果を紡ぎ出す(株)リンクスビジネスラボラトリー
TEL:03-6869-2936
MAIL:info@lincs-pro.com

セミナーや講演会等を含めますと、年間3000人を超える、ビジネスリーダーの方々とお会いします。
貴重な時間とお金を投じてわざわざ来てくださっているので、多少の温度差こそあれ、皆様「自分の会社を良くしたい、自分の事業部を良くしたい」と思っておられる方々が大半です。


では、お会いした皆様全員の「会社」が「事業」が伸びているのかと言えば、残念ながらそうではありません。
それは何故か?

 

 

競争相手の実力、事業のライフサイクル、商品・サービスの優位性、マクロ経済要因etc

ここで、経営戦略の視点から、様々な成否の要因を挙げることは可能です。そして、それは決して間違いではない大切な視点でもあります。

しかし、その戦略や方向性を最終的に判断し決定するのは、リーダーです。

したがって、会社の盛衰を論じる時、「今の状態」を創り出すような経営判断=思考パターンをしてきた点に、リーダーが逃れてはいけない、根本的要因あるように思います。

 

それでは、そのような、「会社が良くなるリーダーの思考パターン」と、「事業が停滞・衰退するリーダーの思考パターン」には、どんな違いがあるのでしょうか?

 

多くの「衰退・停滞」を招いているビジネスリーダーの「思考パターン」を平準化すると、以下のようなパターンがあることに気づきます。

 

■「衰退・停滞思考パターン」

 

 衰退・停滞思考パターン

 

 

 

■「会社を良くしたい」と言う思いを、自動反応的に「数字(業績)を良くしたい」と捉える。

その結果、「リーダーの数字(結果)に対するフォーカス」が高まる。
その結果、「社員のことを、数字を高める手段(機械)として認識し・そのように関わる度合い」が高まる。
その結果、「社員のリーダーに対する不信と反感」の度合いが高まる。
その結果、「社員の創意工夫」と「実践行動意欲」が低下する。
その結果、「商品・サービスの品質」が低下する。
その結果、「お客様に対する提供価値」が低下する。
その結果、「お客様の感動」が低下する。
その結果、「お客様が当社を選択・利用する度合い」が低下する。
その結果、「業績」は低迷・衰退する。
その結果、「数字(結果)を良くしたいと言う思い」が更に強くなる

 

 

現に、業績低迷から抜け出せないリーダーにお会いすると、総じて「幹部や社員の無能を愚痴り、市場の低迷を嘆く」方々が少なくありません。

 

一方、「成長」を招いている多くのビジネスリーダーの「思考パターン」を平準化すると以下のようなパターンが見受けられます。

 

■「成長を招く思考パターン」

 

 成長を招く思考パターン

 

 

 

■「会社を良くしたい」と言う思いを、自らの選択で「社会価値を発揮できる存在になりたい」と捉える。

その結果、「リーダーの社会(自分、社員、顧客、取引先、地域・・・)提供価値に対するフォーカス」が高まる
その結果、「社員を価値提供の対象として関わる度合い」が高まる。
その結果、「社員のリーダーに対する信頼と共感」が高まる。
その結果、「社員の創意工夫」と「実践行動意欲」が高まる。
その結果、「商品・サービスの品質」が高まる。
その結果、「お客様に対する提供価値」が高まる。
その結果、「お客様の感動」が高まる。
その結果、「お客様が当社を選択・利用する度合い」が高まる。
その結果、「業績」が上昇する
その結果、「社会価値を発揮できる存在となりたい」と言う思いが更に強くなる



「衰退・成功」それぞれのパターンの平準化・一般化をしているため、展開に少々荒さがあるかと思いますが、往々にしてこのようなパターンが繰り返されている場合が少なくありません。

既にお気づきかと思いますが、「衰退パターン」と「成功パターン」はほんの小さな違いなのです。

「会社を良くしたい」を「業績を上げたい」と展開するか
「会社を良くしたい」を「社会価値を発揮したい」と展開するか。

どちらの「言葉」を展開するかで、その後の思考パターンと結果が全く変わってくるのです。



当社のクライアントで、紆余曲折の中、このような時期に成長しているIT企業があります。

この会社のトップのA氏は、大変頭もよく、努力家であり、一代で業界でも一目置かれる企業へと会社を発展させました。
しかしながら、これまで順風満帆かと言えば、決してそうではありませんでした。

以前は、ある程度業績が良くなると「幹部陣と優秀な社員が退社する」と言うことが繰り返され、遂には人材不足による経営危機に陥ったのです。
そして、その要因はまさに「部下のA氏への不信感と反感」にありました。
MBA(経営学修士号)を持ち、ロジカルで、頭も切れ、努力家であり、野心の強かったA氏は、卓越した戦略を考え出し、自ら人一番仕事に打ち込むのですが、自分のイメージや期待どおりの成果や動きをしない幹部や社員を見出すと、徹底的にやり込めると言う言動・行動を繰り返していたのです。
そして、それを「正義」とも思っておりましたし、そんな幹部や社員のことを「会社をダメにする加害者」と決め付けておりました。

しかし、流石のA氏も度重なる社員の造反に、『その源は自分にもあるのでは?』と思うようになりました。
即ち、「会社の成長を止め、優秀な幹部や社員が辞めさせている」最大の『加害者』は自分であることに気づきました。
そして、ある時、『衰退へと至る意思決定パターン』を無自覚に自分が繰り返していることを自覚し、それを受け入れ、そして、自らそのパターンに終止符を打つことを決意したのです。
と言っても、滝に打たれて大胆な人格変容の修行をしたり、山にこもって意識改革の合宿に参加したりしたのかと言えば、そうではありません。
ほんの一言、言葉を変えたのです。

それは、「どうしたら業績があがるか」と言う言葉を、
「どうしたら社員がイキイキと活躍できるか」
へと変えることでした。そこから、まさに、「成功のパターン」が回り始めたのです。

「衰退の意思決定パターン」から「成長の意思決定パターン」への転換。

それは、膨大な情報よりも、卓越した戦略よりも、優れた能力よりも、ほんの一言。
自分の言葉を変えてみる。
そんな小さな一歩からはじまることもあります。

自分が望んでいない「状況」を繰り返している。と言うリーダーの皆様。
一度、自らの思考パターンを分解し、その入り口となる「言葉」をほんの少し変えてみては如何でしょうか?

一つの『チェンジリーダー(変革推進者)』の視点として、ご参考になれば幸いです。


※文章中の事例企業は、守秘義務の観点から、企業が特定できないよう、骨子はそのままに、一部実際の企業とはことなる表現をしておりますことを予め